時間が空いたので、チョっと足を伸ばして渡良瀬遊水地でお馴染みの谷中湖へ。
谷中湖といえば、日本初の公害事件と言われる足尾鉱毒事件の影響により廃村となった旧谷中村の一部が水没している人造湖。
谷中村(やなかむら)は、かつて栃木県下都賀郡にあった村。1906年に強制廃村となり、同郡藤岡町(現・栃木市)に編入された。現在の渡良瀬遊水地にあった。
詳しくはリンク先に譲るとして、実のところは全村水没したわけでは無く、今でも村の痕跡が見られる。
渡良瀬川・巴波川・思川の合流地手という立地からも幾度と無く水害に見舞われたのであろう為か、役所後を筆頭に住居跡と思しき所は粗「水塚」と呼ばれる小高い盛土に上に配置されているのがわかる。
雷電神社跡からは、晩夏の霞の先でもはっきりと赤城山の存在が見え、関東平野の真ん中で、風光明媚で長閑な村風景が有ったことは想像に難くない。
かつての屋敷林だろうか、水塚の上には蔦に覆われた木々が月日の経過を物語ってる。
一見放棄された墓地ではあるが、墓石の劣化も少なく花が供えられていたりと廃村となったとは言え、唯一人の匂いが漂っている所も有った。
村の入口だったのだろうか、風化の少ない大層綺麗な道祖神が守りを固めていたのが印象的。
悲しい歴史を背負う人造湖である場所ではあるが、ところどころにはこれが日本の原風景だったのではないかと思われる風情が残り、また、カヌーの練習に勤しむ学生さん達や、サイクリングやキャンプ、バーベキューを楽しむ人達で大変なにぎわいを見せている。
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